内視鏡完成品

極細ファイバースコープ(1mm以下)

SUMITAでは、φ1mm以下の極細ファイバースコープの製作を承ります。
仕様内でのカスタムメイドとなりますので、詳しくはご相談ください。

内視鏡モジュール

実用事例:直径0.65mm 注射針の中に入る極細ファイバースコープ

極細ファイバースコープ向けイメージガイド(HDIG)仕様

仕様

項目 公差 規格値
画素数 ±10% 30,000 10,000 9,000 5,000 4,200
画面径 ±15 μm 550 μm 327 μm 235 μm 185 μm 210 μm
ファイバー径 ±15 μm 570 μm 350 μm 250 μm 195 μm 230 μm
被覆径 ±15 μm 600 μm 380 μm 275 μm 220 μm 260 μm
許容曲げ半径 - - R20 mm
最大長さ - 500 mm 2500 mm
画素欠陥 - < 0.1%
非円率 - < 5%
被覆 - ポリイミド(黒)
対物レンズ 30,000 10,000 9,000 5,000 4,200
画角 ±15° 110° 75° 120° 90° 80° 58° - -
W.D. - 8 mm 5 mm 7 mm 10 mm 5 mm - -
フォーカス範囲 - 5 - 30 mm - -
外径 ±0.02 mm 0.7 mm 0.43 mm 0.37 mm - -
  • ※仕様の詳細についてはお問い合わせください。

極細ファイバースコープの基礎知識

その名の通り、ファイバースコープのうち、直径がごく細いものを指します。
SUMITAでは直径1mm以下を極細ファイバースコープとしており、
その細さにより、さまざまな分野での検査や観察において重要な役割を果たしています。

極細ファイバースコープのメリット

  • 1mm以下の極細
    自社独自の極細イメージガイド
  • 高速度カメラとの接続が可能
    電子スコープで追えないFPSを、光ファイバーで高速伝送
  • 耐熱(135℃)
    ガラス素材による耐熱性の高さ
  • 磁場環境下でも使用可能
    非磁性材料のガラスでできたイメージガイド

ファイバースコープの用途

  • 医療分野

    内視鏡検査
    患者様への負担を軽減しつつ、リアルタイムで内部の映像を観察可能。
    手術支援
    内視鏡手術において、狭い部位の観察や、手術器具の挿入補助に利用されます。
  • 工業分野

    部品検査
    精密部品の内部検査に利用され、製品の品質管理を支えます。
    機械内部の検査
    配管等の内部を検査するときに使用され、腐食や亀裂などの欠陥を非破壊で確認できます。
  • 研究開発分野

    生態観察のイメージングなど、科学研究や技術開発において
    微細構造の観察や分析に利用されます。

極細ファイバースコープの注意点

直径

細いスコープは狭い場所へのアクセスが容易ですが、解像度が低下する可能性があります。
用途に合わせて適切な直径を選びましょう。

柔軟性

ファイバースコープは柔軟性が高く、曲がりくねった管内や狭い場所でも使用できます。
しかし過度に曲げたり、強い力を加えたりするとファイバーが破損する恐れがあります。

映像の明るさ

ファイバースコープの長さが長くなると、映像が暗くなることがあります。これは光がファイバー内で減衰するためです。
長距離の観察が必要な場合は、映像の明るさと長さのバランスに気をつけましょう。

解像度

ファイバースコープは、構造上ハニカム状の影が映り込むことがあります。
この影は画像処理で解消可能ですが、映像が鮮明でなくなる可能性があります。高画質な映像が求められる場合はご注意下さい。

使用環境

ファイバースコープは、工業用や医療用など、使用する環境によって求められる性能が異なります。
耐熱性や耐薬品性が必要な場合は、それに適した仕様を検討します。

耐久性

ファイバースコープは繊細な構造を持つため、取扱いには注意が必要です。強い衝撃や過度の曲げは避けましょう。

内視鏡の基礎知識

内視鏡とは、普通では目の届かない、見えない部分の観察を可能にする機器のことです。
胃カメラなどで知られる医療用内視鏡の他に、工業用内視鏡もあり、精密機器の内部検査などに用いられています。
内視鏡は主に以下の3種類に分けられ、どれも医療用、工業用に用いられます。

  • ファイバースコープ

    このページで説明している極細ファイバースコープがこれに当たります。
    細い光ファイバーを束ねた柔軟な構造です。
    先端にレンズが取り付けられていて、光ファイバーを通じて映像を伝送します。

    特長
    φ1mm以下の超細径が可能。
    柔軟性が高く、耐環境性が高い。
  • 電子スコープ

    先端にCMOSなどのセンサが取り付けられています。
    ケーブルを通して映像を伝送するため、ファイバースコープと同じように柔軟です。
    ファイバースコープに比べ高解像度ですが、細さには劣ります。

    特長
    柔軟性が高く、高解像度。
  • ボアスコープ

    ステンレス等の管の中ある複数枚のレンズで映像を伝送します。
    硬く曲がらないため、アクセスできる対象物は限定的ですが、
    高解像度で耐環境性も高いです。

    特長
    硬く、曲がらないが、高解像度で、耐環境性が高い。
    接近した対象物にもピントが合わせやすい。

内視鏡の比較表

ファイバースコープ 電子スコープ ボアスコープ
細さ
(1mm以下が可能)

(2mm以上)
×
(3mm以上)
柔軟性 ×
解像度
中解像度

高解像度

高解像度
耐環境性
構造 光ファイバーの束 半導体素子(CMOS)使用 複数枚の光学レンズ
映像伝送 光ファイバーで伝送 電気信号として伝送 レンズを通して伝送
留意点 長さが長くなると映像が暗くなる 小型化すると解像度が低下する 曲がらない
用途 医療、工業、建築物の内部検査など 映像撮影、監視、医療 工業検査、医療
SUMITAでは、内視鏡用部品、内視鏡モジュール品や
電子スコープ、ボアスコープの開発も承っております。
お気軽にご相談ください。