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光ファイバーで白色レーザの発振に成功!

新製品
2006.03.03

この度、住田光学ガラスは、世界で初めて、一本のフッ化物光ファイバー中に波長が440nmの青色半導体レーザを通し、波長が522nmである緑色レーザと波長が635nmである赤色レーザを同時発振させ、さらに一部の青色半導体レーザも出力させて、三原色の組み合せによる白色レーザの連続発振に成功しました。

 従来、白色レーザはYAGレーザやチタンサファイヤレーザなどの赤外レーザを非線形結晶に通すことにより、青色、緑色および赤色の三種類のレーザを個別に発振させ、それを組み合わせて白色レーザとして出力させるものや、ガスを用いたレーザがあったが、レーザヘの変換効率が悪く、消費電力が非常に大きく、装置も大型でコストも非常に高いものであった。

 今回、発振に成功した白色レーザは一本のフッ化物光ファイバと青色半導体レーザだけのため、消費電力が非常に小さく、発振装置もコンパクトでコストパフオーマンスにも非常に優れたものになります。

 特に白色レーザ発振用として発振させた緑色レーザの波長が純粋な緑色の522nmであるため、この白色レーザを光源として使用すれば、従来のCRTディスプレイやプラズマディスプレイおよび超高圧水銀ランプなどを使用したプロジェクターや液晶ディスプレイよりも、より自然色に近い色再現性をもち、高輝度で低消費電力、さらにコストパフォーマンスも良好なディスプレイの作製が可能となります。

 この白色レーザ発振用に開発したフッ化物光ファイバーは、フッ化アルミニウム系ガラスに発光物質のプラセオジムを含ませたもので、プラセオジムが青色半導体レーザの光を吸収し、緑色や赤色の蛍光を発する原理を応用しています。
両端面の共振器間の全長は25cmのものを使用していますが、今後はさらに白色レーザの高出力化や変換効率の向上を目差す予定です。